数十年前、核家族の増加に伴い作られた市内の新興住宅地のA地区
次から次へと家が建てられ、街の人口増の大きな一役を担っていました。
やがてその住宅地には「子の世代」「孫の世代」が誕生し、その世代が家に住み続けていくのは難しく、外へと住居を求めていかれます。するとこの住宅地には“地域の高齢化”が深刻な問題として現れてきたのです。都会の団地に起こる現象としてテレビで見る機会は多かったですが、この朝来市においても他人事ではありませんでした。
A地区では十数年前にボランティアグループを結成し、ミニデイを立ち上げました増える高齢者の生きがい・楽しみづくり、介護予防、情報交換などを目的として月1回集って楽しくミニデイを開催されています。季節の行事を取り入れ、花見や運動会、ゲームやみんなで寸劇など参加者いつも楽しみにして参加されていました。
そんな楽しいA地区ミニデイに一つの波がやってきました。
中心となり、ミニデイを運営されていたボランティア代表者の方が病院に入院されたのです。恐らく退院されても、前と同じようにミニデイに携わることは難しいかもしれません。続くように、運営をサポートされていた会計の方も体調を崩され、家から出にくくなり、ミニデイには関われなくなりました。
社協として一番の心配は次の担い手について。
ボランティアグループは世代交代が上手くいくかどうかが活動を継続するポイントです上手くいかないとグループ解散も十分あり得る話です。この状況を聞き、とても心配していました。
先日、職員が1年ぶりにそのミニデイにお邪魔しました ・・・どうやらその心配は無用だったようです
丁度昼食の準備中で、代表者の方、会計の方のお姿はないものの、役割分担されておられたのか皆さん総出で準備をされていました。昼食も漬物を持ってきた人、サラダを作ってきた人と各自が持ち寄った一品もありました。
昼食後のレクリエーションも節分シーズンだったこともあり、その日は「豆まき」豆、お面、プレゼントなどなど事前準備が必要だろうなという手の凝りようで各自が分担されて準備されたみたいです。
そう、ミニデイを支えるお二人の思いやその実践力は確実に受け継がれていたのです
「ミニデイを無くしたくない!」「充実させていきたい!」という強い思いが今までの活動を通してみなさんの中に根付いていたんだと思います。
例え小さなことでも、例え少人数でも、コツコツ続けていくことが、この地区の福祉のこころを育んでいったんだな と思ったミニデイ訪問でした